8月1日(土)
【ロンドン5日目】英国を代表する学術都市・オックスフォード視察
■ 知識人と指導者を育む街へ
今日は朝8時に集合し、バスで一路、世界的学術都市オックスフォードへ向かいました!
ロンドンから揺られること約1時間30分。到着したオックスフォードは、長い歴史の中で数多くの知識人や指導者を育んできた特別な場所です。街全体が大学の文化と深く結びついており、建築物、お店、通りを歩く人々の雰囲気そのものから「学問を重んじる文化」を感じ取ることができます。
オックスフォード大学は39のカレッジから構成され、文系・理系ともに世界トップレベル。著名な出身者には、『ナルニア国物語』の著者C.S.ルイス、元首相のボリス・ジョンソン氏やイギリス初の女性首相マーガレット・サッチャー氏などがいます。また、日本とも大変縁が深く、天皇皇后両陛下が学ばれた地としても知られています。
■ タイムスリップしたかのような街並みと「アシュモレアン博物館」
まずは街並みを散策しました。石畳の道路と古い建物が立ち並ぶ中世の街並みは、とても情緒たっぷり。街角にあった古い帽子屋さんの前にたたずむと、まるで時計の針が巻き戻ったかのような錯覚に陥ったほどです。


しばし散策を楽しんだ後は、アシュモレアン博物館へ。
ここは美術・考古学の博物館で、1683年に開館した「世界最初の大学博物館」であり、イギリス初の公共博物館でもあります。
ミイラからウィリアム・ターナーの絵画まで多種多様な展示がありましたが、中でも必見なのは、これ以上の傑作はないと言われる名器「メサイア・ストラディバリウス(バイオリン)」です。大英博物館ほどの混雑もなく、じっくりと自分のペースで貴重な展示品を味わうことができました。

■ 最も美しく裕福な「モードリン・カレッジ」
ランチの後は、数あるカレッジの中でも最も美しく、裕福であると称されるモードリン・カレッジ(Magdalen College)に入場しました。創立はなんと1458年!
ここで、イギリス特有の「カレッジ制」について学びました。日本の大学の「カレッジ(単科大学など)」とは異なり、オックスフォードやケンブリッジのカレッジは、多様な学問分野の研究者と学生が「寝食を共にし、共に学ぶ」という生活共同体のようなシステムです。つまり、カレッジ一つ一つが独立した大学のような機能を持ち、その39の連合体が「オックスフォード大学」を形成しているのです。


歴史を感じる威厳ある建造物の中で学問に向き合う毎日は、さぞ厳かな気分になることでしょう。しかし、堅苦しいことばかりではなく、各カレッジの敷地内にはなんとイギリス特有の「パブ」が併設されていました!伝統と格式を重んじながらも、どこか遊び心や大人の余裕がある。それがオックスフォードの魅力なのかもしれません。
■ 地元スーパーで夕食&お土産探し!
オックスフォードの知的な空気を胸いっぱいに吸い込み、ロンドンへと戻りました。
今日のディナーは、現地のスーパーマーケットで各自好きなものを購入するスタイルです!スーパーでは夕食のデリだけでなく、イギリスならではのお菓子や紅茶など、お土産をたくさん購入したCREWも多かったようです。
さて、いよいよ明日はロンドンを離れ、ウェールズへと移動します。
大移動に備えて、今夜はしっかり荷造りをして休みましょう!
8月2日(日)
【カーディフ1日目】ロンドンとは異なるウェールズ地方の視察
■ ウェールズの首都・カーディフへ
今日はロンドンを後にして、ウェールズの首都カーディフへと向かいました!
「イギリス」と一言で言っても、実はイングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという4つの国が集まってできた連合王国です。ウェールズは全体の人口が約320万人、面積は日本の四国と同じくらいの広さで、公用語として英語とウェールズ語の両方が使われています。
カーディフの歴史は古く、1世紀にローマ人がこの地に砦を築いたことから始まりました。
■ 2000年の歴史!ゴージャスなカーディフ城と地下防空壕
到着後、まず訪れたのはカーディフ城です。
約2,000年もの歴史を持つこの城塞は、ローマ軍の要塞として建てられたのが始まり。その後、中世にはノルマン人がその上に要塞を築き、15世紀になって豪華な城が建てられました。そのゴージャスな室内は必見で、現在では市民や観光客に大人気のスポットとなっています。

また、このお城には第二次世界大戦中に市民の防空壕(シェルター)として使われた歴史的な地下トンネルがあります。空襲警報が鳴ると、分厚い城壁と土手に守られたこの地下道に、最大2,000人近くの人々が逃げ込んだそうです。
現在も内部を見学でき、当時の雰囲気を伝える音声演出が取り入れられているのですが……入ってすぐの空襲警報のサイレンやチャーチル首相のスピーチには、思わずビクッとするほどの迫力がありました。
■ 名画と自然科学に出会う「カーディフ国立博物館」
続いてカーディフ国立博物館へ。ここは芸術と自然科学を幅広く扱う大規模な博物館です。
世界的に誇る美術コレクションの中でも、イギリスのロマン主義の画家ウィリアム・ターナーの作品、そしてルノワールやモネといった「フランス印象派」の作品が非常に充実していました!自然科学コーナーでは氷河期の生物なども見られ、専門知識がなくても大いに楽しめます。

イギリスでは大英博物館、アシュモレアン博物館、そしてこの博物館と3箇所を巡りましたが、なんとすべて無料! これほど貴重な展示品を誰もが無料で楽しめる環境は、本当に素晴らしい文化ですね。

■ 歴史的港湾から現代の空間へ
その後訪れたカーディフ湾では、かつての歴史的な港湾地域が大規模な再開発によって、現代の公共・観光・政治空間へと見事に生まれ変わった様子を見学しました。

ロンドンとは一味違うカーディフの視察を通じて、「英国」が決して単一ではなく、多様な地域性と歴史的背景を持つ国家であることを総合的に理解することができました。
■ 英国最後の晩餐
今日はホテルのレストランで、いよいよ英国最後のディナーです。メインは本場のローストビーフ!これまでの学びを語り合いながら、思う存分味わいました。
8月3日(月)
【カーディフ2日目】ウェールズ議会(The Senedd)視察と帰国
英国滞在もついに最終日を迎えました。
最後の視察先は、カーディフ湾に位置するウェールズ議会議事堂(The Senedd:セネド)です。担当者の方が、とても分かりやすい英語でツアーをしてくださり、大いなる学びを得ました。

■ サステナブルで「開かれた」議事堂
The Seneddは、サステナブルな建築美と、市民に広く開かれたデザインで知られています。建物を設計したのは、パリのポンピドゥー・センターなどで有名な建築家リチャード・ロジャース氏。
大きく波打つような屋根と、周囲を囲む「透明なガラス面」が特徴的で、このガラスはまさに「市民に対して開かれた議会」を象徴しています。「建築そのものがサステナビリティと民主主義のメッセージである」と肌で感じました。

■ 若者が動かす!驚きの「地方分権」
ウェールズ議会の大きな特徴は、英国政府からの高度な地方分権、独自の選挙制度(一院制)、そして若者の政治参加です。
外交や防衛などを除く、医療・教育・環境・地方自治などの分野は、原則としてウェールズ議会が独自に法律を作れる仕組み(保留権限モデル)になっています。例えば、日本でも当たり前になった「レジ袋の有料化」は、2010年に英国で初めてウェールズが法制化したそうです!
さらに驚くべきは、2020年から選挙の投票権が「16歳以上」に引き下げられたこと。若者たちが大いに政治に参加し、地域を動かしています。

ここでの学びは、「地域だからこそ実情に合わせた決断が早くでき、新しい実験的な政策に挑戦できる」ということです。これを日本に置き換えたとき、国と地方のバランスはどうあるべきか?日本でも地域発の挑戦ができる仕組みが必要なのではないか?……CREWの皆さんは、日本の未来について深く考えさせられたようです。セネドツアー終了後、バスでヒースロー空港へ。濃密だった7日間の英国滞在も、ついに終わりを迎えました。本当にお疲れ様でした。