第6期 「ながの視察団 平成の咸臨丸」 アメリカ合衆国視察研修に行ってきました  <サンフランシスコ編>

(2019.03.27)

3月20日(水)

 サンフランシスコ1日目の今日は視察中心。ホテルからバスに乗って出発です。高速道路でサンフランシスコ市内を横切り、その昔、長旅だった太平洋航海で疲弊した咸臨丸の修理を行ったとされる跡地ヴァレーホにあるマレアイランド歴史公園に向かいます。第5期の時も立ち寄りましたが、その時には記念博物館が閉館でした。今日は開館していましたので、ばっちり見学できました。

中に入るとビックリ!咸臨丸コーナーがあるのです。当時の写真や新聞記事、フラッグ、そして軍艦奉行の木村摂津守からのアメリカ合衆国への感謝状等。貴重な資料を見ることができて感激です。案内をしていただいたジュディーさん、奥からわざわざ資料を持ってきてくださいました。このプロジェクトは平成の咸臨丸、幕末の咸臨丸の想いに触れることができた貴重な経験でした。

マレアイランド公園を後にして、サンフランシスコ市内の日本町を訪れました。ここでなつかしいおにぎりやお惣菜を買って、広場で昼食。お米が恋しい時期でしたので、とても美味しく感じられたことでしょう。

サンフランシスコの名物とは言えば、坂道とその坂道を走るケーブルカー。ケーブルカーの乗車ももちろん体験しました。

今日の夕食はスーパーで購入。各自ホテルで美味しくいただきました。

 

3月21日(木)

いよいよシリコンバレーの視察スタートです。

まずはFacebookへ。特別に視察許可をいただき、田中さん、マリエさん、エリスさん、ジェフさんの4名に案内していただきました。Facebookはディズニーランドを設計した方が設計されたとのこと。会社全体が「街」になっており、いつでも自由に入れるカフェやレストラン、ゲームセンターもありました。「集中」と「リラックス」のバランスを取りながらの仕事ができるデザインです。そして働いていらっしゃる方も自由そのもの。好きな格好をして、歩きながら、コーヒーを飲みながらの上司とのミーティング。ぞして人事考課は自分の結果のみが評価。自由な働き方ではありながら、結果がすべてという厳しい面もあるのですね。

最後に無料のアイスクリームをいただいて、ショップでお買い物。

田中さん、マリエさん、エリスさん、ジェフさん、ありがとうございました。

午後は元駐日米国大使のジョン・ルース氏とのミーティング。ルース氏は、2009年から2013年の4年間、駐日米国大使を務められました。その間の大きな功績は、一つ目はアメリカ合衆国政府代表として初めて広島平和記念式典、長崎平和祈念式典に参加されたこと。このことが、のちのオバマ元合衆国大統領が広島原爆ドーム、記念館を訪れるきっかけにもなりました。二つ目は、2011年の東日本大震災の際、アメリカ軍による「トモダチ作戦」を推進したこと。私たち日本人にとって、二つともとても大きな出来事でした。そんなルース氏にお会いでき、とても感慨深いものがありました。

ルース氏は12名からの質問にも、ひとつひとつ丁寧に真剣に応えてくださいました。そして最後はこんな言葉をくださいました。「失敗を恐れてはいけない」と。

当初1時間のミーティングの予定でしたが、なんと1時間半以上になってしまいました。最後は、サインにも気軽に応じてくださいました。ルースさん、本当に本当にありがとうございました。

ルース氏とのミーティングが延びてしまったので、次の訪問場所The Tech Museum of Innovationに着いたのが、なんと閉館20分前。駆け足での訪問になってしまい、少し残念!でも雰囲気は味わうことはできました。今度は個人で訪問しましょう。

今日の夕食はOUTBACK STEAKHOUSEで、思い切りお肉を味わいました。

 

3月22日(金)

今日の最初の訪問地はGoogleです。前回もお話しを伺ったNitaさんからの講義です。

Googleのミッションは「すべての情報をすべての人に伝えること」

そしてNitaさんの講義は、ズバリ“What is innovation, really? “ 「イノベーションとは何ですか?」

それに関して8つのポイントを教えていただきました。

全てのポイントから学ぶべきことがありました。特に最後のポイント。

「失敗をいっぱいやってください、失敗から学ぶことが多い」これはルースさんがおっしゃっていたことと同じです。

事実、Googleの中でも数多くの失敗はあったとのこと。数多くの失敗があったからこそ、今のGoogleがあるんですね。

講義のあとは、お楽しみのショッピングタイム。Googleグッズは、シリコンバレーのお土産にピッタリです。

 

Googleを後にして、次に向かったのはスタンフォード大学。ここではリチャード・ダッシャー先生から「シリコンバレーとは?」の講義を受けました。

ダッシャー先生は日本生活も長いため、講義は日本語でした。とても流暢な日本語を話されます。

シリコンバレーにスタートアップ起業がなぜ多いのか?エンジェル投資家の7割以上がシリコンバレー、そしてベンチャーキャピタルの約4割もシリコンバレー。シリコンバレーには限界はない、成長し続けることがシリコンバレーの特長とのこと。

またシリコンバレーでは、25才ぐらいで起業をします。イノベーションの多くは新しい市場から生まれ、若い人は思い切ったことができる。例えばスタンフォード大学でも、学生同志が色々教えあって、情報交換することにより、スタートアップ起業が生まれているとのことでした。

数字の現状分析とシリコンバレーの特長を詳細に教えていただきました。

ダッシャー先生ありがとうございました。

 

今回のサンフランシスコのアレンジは、第3期からずっとお世話になっている平強さん。平さんは、長年サンフランシスコにお住まいで、起業家・投資家を含む経済分野、大学などの教育分野、日本人コミュニティー、さらにはインドの方の起業家とも交流が深く様々な人脈をお持ちの方です。FacebookやGoogleなどの企業はもちろんですが、ジョン・ルース氏とお会いすることができたのも平さんのお力です。

アメリカ合衆国を去る最後の日は、平さんのご自宅に伺いディナーをご馳走になりました。

平さんからの講義のあとは、奥様・由子さんの手作りの鯛のこぶ締めやお赤飯、煮物など日本料理の数々。とても美味しくいただきました。

食事のあとは、一人ずつ、色紙に書いてきた夢を発表。歌を歌ったり、英語でプレゼンしたり、それぞれの個性が発揮された発表でした。

最後はおもてなしに対する私たちからの歌のプレゼント。日本で練習してきた“The Rose”

を全員で歌いました。これには平さんご夫婦も感激されたようでした。

長いようで短かかったアメリカ合衆国視察も終わりです。

明日は成田に向けて出発です。